近年では、結婚・出産を経ても仕事を続けるという女性の存在は珍しくないを通り越して、当たり前のようになりました。
しかし、そんな中でも専業主婦になるという道を選ぶ人がいるのも事実。そして、多くの若い女性が、専業主婦に何かしらの憧れを持っているという調査結果もあり、専業主婦が完全に「過去のもの」となったわけではありません。
今回は、そんな専業主婦であることにどのようなメリットがあるのかを考えていきたいと思います。
専業主婦の実態
ほんの少し前までは、女性は結婚すると、会社を辞め、専業主婦となることが当たり前とされてきました。しかし、最近では状況は大きく異なります。
独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、2017年現在、専業主婦世帯が641万世帯あるのに対し、共働き世帯は1188万世帯にも上っています。つまり、専業主婦は全体の約35%でしかないのです。1990年代までは、専業主婦世帯の数が、共働き世帯の数を上回っていましたが、それ以降は共働き世帯が着実に増加、過去約40年間で割合は完全に逆転しました。
また、この数字は全世帯を対象としたもので、若い世代になればなるほど、共働き世帯の比率は高くなることが推定され、今結婚を考えている世代にとっては、専業主婦という存在は珍しいものであるといえるでしょう。
専業主婦のメリット
今、減少傾向にある専業主婦ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。実際の専業主婦の意見も参考にそのいくつかを見ていきましょう。
社会保険料・税の負担が少ない
専業主婦となると、夫の扶養に入ることになるため、社会保険料、年金といった諸負担が軽くなります。また、所得税や住民税の配偶者控除も受けることができるため、(夫の)税金の支払いも共働きのときに比べて少なくなります。
ただし、年金に関しては、将来受給できる額が少なくなってしまうので注意が必要です。また、これまでの専業主婦世帯を基準とした社会保障制度の設計から、次第に共働き世帯を基準とする方向にシフトしてく可能性もあるので、この点は注意が必要です。
時間に余裕ができる
専業主婦となり、時間に大きな余裕が生まれることに魅力を感じる人は多くいます。そんな時間を活用して、資格の勉強をしたり、趣味に時間を費やすこともできます。
時間の余裕が心の余裕につながり、夫の優しくできるようになった、という専業主婦の声も多く聞こえます。
子どもの成長を見守ることができる
専業主婦であることの何よりもメリットは、子どもの成長の一つ一つを目にすることができるということではないでしょうか?
子どもが初めて歩いた瞬間、初めて言葉を発した瞬間、初めてトイレができるようになった瞬間。子どもの成長にしっかりと寄り添える。多くの人が、専業主婦であることの喜びをそこに見出すようです。
(画像引用)https://www.mok-house.com/showroom/niiza/
また、子どもの体調が悪いときも、周囲に気を使うことなく、そばで看病を行うことができるのも安心ですよね。たとえ、病気が長引いたとしても、元気になるまで寄り添ってあげることができるのは、専業主婦の大きな強みですよね。
結局のところ、子どもはやっぱりお母さんと一緒にいたいもの。専業主婦となることで、そんな子どもの気持ちに応えることができるも大きなメリットといえます。
最後に
今回は、専業主婦になる女性の目から見た専業主婦となることのメリットを紹介してきました。
しかし、このような、家族のあり方にかかわる大事な選択は1人ではできません。自分自身の気持ちや置かれている状況だけではなく、パートナーの意見も取り入れた上で、2人が納得できる選択を下すことが、夫婦関係を円満にする一番の近道ではないでしょうか。